建築士学科試験(施工)材料管理・安全管理についてまとめてみました。
施工の中でも、材料関係については基本的な問題が出題されるケースが多いです。
過去問の内容を把握できれば点数は採れます。
また、安全管理については足場の数値や注意事項をしっかり覚えましょう。
ひっかけ対策としては、セメントやコンクリート型枠工事などの管理についてなど、ぱっと見正しいような言い回しで出題されます。
H26 材料管理・安全管理 出題例
工事現場における材料の保管に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
1.巻いた壁紙は、クセが付かないように、立てて保管した。
2.鉄筋は、直接地面に接しないように、角材の上に置き、シートで養生して保管した。
3.シーリング材は、高温多湿や凍結温度以下とならない、かつ、直射日光や雨霧の当たらない場所に密封した。
4.セメントは、吸湿しないように、倉庫内に上げ床を設けて保管した。
5.打放し仕上げに用いるコンクリート型枠用合板は、直射日光に当て、十分に乾燥させてから保管した。
A.(5)打放しコンクリートの型枠を長時間直射日光にさらすと、セメントの硬化阻害物質の生成量が増大し、コンクリート表面の硬化不良の原因になる恐れがある。また、紫外線による表面のいたみ、乾燥による吸出、コンクリート面の肌崩れなど好ましくないことが起こる。JASS 5。
引用元:2級建築士過去問題集チャレンジ7 日建学院2019
■目次
工事現場の材料管理について
各材料の保管方法や注意事項について、それぞれ内容をまとめてみました。
1.鉄筋・・・直接地面に接しないように角材(かい木)の上に置きシートで養生する。
2.ビニルクロス(壁紙)・・・乾燥した屋内の場所に立て置きにする。
※注)横置きのひっかけなどに注意する。
3.コンクリート型枠用合板・・・平積にして直射日光を防ぐためにシート養生などをする。
4.セメント・・・開口部のない気密性の高い倉庫に保管する。
5.高力ボルト・・・施工直前に梱包を解く。乾燥した場所に保管。
6.ガラス・・・立て置き保管。
7.塗料・・・周囲の建物から1.5m離れている独立した平屋建の倉庫に保管。
8.瓦・・・小端立てとする。破損を考慮して種類別にする。
工場現場における安全管理
試験でも数値に関する問題が多いです。
下記の数値は必ず暗記しましょう。
1.足場の組み立てと作業床は2m以上の高さで作業を行う場合に必要。
床幅・・・40cm以上。床材間の隙間は3cm以下。
2.墜落の危険のある箇所は、高さ95cmの手摺を設ける。(臨時のときは取り外し可)
3.登り浅橋の勾配は30度以下。15度を超える場合は滑り止め必要。
4.単管足場の建地の間隔・・・行方向は1.85m以下。張り間方向は1.5m以下とする。
積載荷重は400kgが限度。
5.はしごの注意・・・はじごの上端は60cm以上突き出させる。
6.投下設備を設けないで投下できるのは3m未満。
7.スレート葺の屋根作業は30cm以上の歩み板を設け、坊網を張り踏み抜きにより墜落を防止する。
8.深さが1.5m以上の根切り工事は山留が必要。2m以上の地山堀削作業は、作業主任者が必要。
高さ5m以上で作業主任者が必要な工事
1.足場・鉄骨造の組み立て解体作業。
2.鉄筋コンクリート造の解体作業。
3.木造建築物(軒の高さ5m以上)の構造部材の組み立て作業。
まとめ
何度も繰り返しますが数字や、管理方法の注意事項は必ず出題されます。
絶対に暗記しましょう。
また、ひっかけ問題のクセは過去問をこなせば必ず把握できます。
繰り返し頑張りましょう。